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審査員奨励賞[高校生の部] ★

「文化」を通し生活を豊かにするには

⏱️ 推定読了時間: 約20分
2022年度(令和4年度)統計データ分析コンペティション | 浅野 心春(神戸大学附属中等教育学校) | SSDSE-D(行動者率)+SSDSE-E(文化施設数)+ブランド総合研究所 幸福度 | 相関分析(散布図)
🔬 相関分析🏷 文化・余暇🏷 スポーツ・体力🏷 メンタルヘルス
🔬 手法タグ / 🏷 応用タグ(クリックで同タグの論文をネットワーク検索)
🔬 再現カルテ — 原論文と同じデータ・同じ手法で再現

この教材は原論文と同じデータを読み込み、同じ手順で計算し直しています。画面に出る数値と図は、あなたのブラウザがその場で計算した結果です。

原論文が使ったデータSSDSE-D・SSDSE-E・都道府県幸福度ランキング
分析単位:都道府県
中核手法:相関分析
この教材が使うデータ
原論文(PDF)「文化」を通し生活を豊かにするには
審査員奨励賞/浅野 心春(神戸大学附属中等教育学校)
✅ この教材でできること
  • 原論文の中核手法(相関分析)を実データで実行できる
  • 分析に使うデータは同梱済みで、ブラウザ上でそのまま読み込める
  • 数値・図を最後まで再計算できる(相関分析)
突合監査の結果、主要データと中核手法はいずれも原論文と一致しています。

▶ ここに書いてある分析は、ページ下部の「🐍 ブラウザで動かす」でそのまま実行できます(インストール不要)。動かしているのは code/2022_H5_1_shorei.py(311 行)そのものです。

📝 3行で分かる要約

目次

  1. 研究のテーマと目的
  2. 使用データと再現可能性の整理
  3. 分析の流れ:施設×活動 → 幸福度×活動
  4. 施設数と文化的活動の相関(実再現)
  5. 図1:施設×活動の相関(実再現)
  6. 図2:代表的な散布図(実再現)
  7. 原論文の報告した相関係数(報告値)
  8. 図3:報告値の相関係数(報告値の可視化)
  9. 幸福度と文化的活動の相関(報告値)
  10. 図4:幸福度×活動の相関(報告値の可視化)
  11. 結果の解釈と考察
  12. まとめと今後の課題
  13. データ・コードのDL
  14. ⚠️ よくある誤解
  15. 📖 用語集
  16. 📐 手法ガイド
  17. 🚀 発展の可能性
  18. 🎯 自分でやってみよう
  19. 🤔 Q&A
  20. 🐍 ブラウザで動かす

🎯 この記事を読むと何ができるようになるか

📥 データの準備(再現コードを動かす前に)

このページの実再現の図(図1・図2)は、以下の手順で自分で再現できます。コードの編集は不要です。(幸福度はブランド総合研究所の調査が出典でSSDSEに無いため、図4と4.4の数値は原論文の報告値を可視化します。)

1
データをダウンロードする 独立行政法人統計センターの SSDSE(教育用標準データセット)配布ページから、以下をダウンロードします。
SSDSE-D-2023.csv ← 社会生活統計指標(行動者率)📥 直接DL SSDSE-E-2026.csv ← 地域別統計データ(文化施設数)📥 直接DL
⬇ SSDSEダウンロードページを開く
2
ファイルを所定のフォルダに配置する ダウンロードしたCSVを、プロジェクトの data/raw/ フォルダに入れます。
2026 統計・データ解析コンペ/ ├── code/ │ └── 2022_H5_1_shorei.py ← 実行するスクリプト └── data/ └── raw/ SSDSE-D-2023.csv ← ここに置く SSDSE-E-2026.csv ← ここに置く
3
スクリプトをそのまま実行する ターミナルでプロジェクトルートに移動し、以下を実行します。
python3 code/2022_H5_1_shorei.py
図は html/figures/ に自動保存されます。原論文が使ったのは2016/2018年のデータですが、手元のSSDSEは2021年値のため、実再現の相関のは原論文と一致せず、パターンの一致を確かめます。
研究のテーマと目的

著者は、文化的な活動(芸術・文化を学ぶ、趣味・娯楽を楽しむ、文化に関わるボランティアをする、など)は人々の生活を豊かにする重要な要素だと考えた。しかし文化庁の世論調査では、この1年で文化芸術イベントを「まったく・ほとんど鑑賞していない」と答えた人が46.1%にのぼるなど、文化は多くの人にとって身近ではない。そこで、どんな環境(文化施設)が人々の文化的活動を後押しするのか、そして文化的活動は本当に生活の豊かさ(幸福度)に結びつくのかを、都道府県データで統計的に確かめようとした。

分析はシンプルで一貫している。まず、3つの文化的活動の行動者率(過去1年間にその活動をした人の割合)と、5種類の文化施設数(公民館・図書館・博物館・映画館・劇場音楽堂)の相関を都道府県ごとに調べる。次に、同じ3つの活動の行動者率と幸福度(都道府県幸福度ランキングの点数)の相関を調べる。施設と活動の関係、活動と幸福の関係――この2段構えで「環境を整えれば豊かになるのか」に迫る。

0.6490
博物館数×芸術・文化の学習の相関(原論文の報告値)/実再現でも約0.70の正
0.0198
公民館数×芸術・文化の学習の相関(報告値・ほぼ無相関)/実再現でも約0
−0.2154
幸福度×芸術・文化の学習の相関(報告値・負)/幸福度はSSDSE外
+0.1568
幸福度×ボランティア活動の相関(報告値・正)/幸福度はSSDSE外
研究の問い 文化施設が多い地域ほど、人々は文化的活動を行うのか。そして文化的活動が盛んな地域ほど、人々は幸福なのか。環境を整えることは、生活を豊かにすることにつながるのか。
分析のキモ:施設の種類ごと・活動の種類ごとに分けて見る 「文化施設」とひとくくりにせず公民館・図書館・博物館・映画館・劇場を分けて相関を取ると、図書館・博物館は活動と結びつくのに公民館だけほぼ無相関、という差が見える。同じく「文化的活動」も3種類に分けると、幸福度との相関が正にも負にもなる。分けて見ることで平均に隠れた構造が浮かび上がる。

高校生の部 SSDSE-D 行動者率+SSDSE-E 施設数 相関分析 散布図 幸福度(報告値)

使用データと再現可能性の整理

本研究は3種類の出典を組み合わせている。文化的活動の行動者率SSDSE-D(社会生活統計指標)から、文化施設数SSDSE-Eから、幸福度ブランド総合研究所「第4回 地域の持続性調査2022」から取っている。このうちSSDSE-D・SSDSE-Eは教育用標準データセットに収録があり再現可能だが、幸福度はSSDSEに無い。

主なデータと出典(原論文 表1)

役割データ出典(年次)本ページでの扱い
活動①芸術・文化の学習・自己啓発・訓練の行動者率SSDSE-D(原論文2016年)実再現(現行2021年で再計算)
活動②趣味・娯楽(総数)の行動者率SSDSE-D(原論文2016年)実再現(現行2021年で再計算)
活動③スポーツ・文化・芸術・学術のボランティア行動者率SSDSE-D(原論文2016年)実再現(現行2021年で再計算)
施設公民館・図書館・博物館・映画館・劇場音楽堂の数SSDSE-E-2022v2(原論文2016/2018年)実再現(現行2021年で再計算)
幸福度都道府県幸福度ランキング(点)ブランド総合研究所(2022年)報告値の可視化
再現可能性の整理(このページの図の作り方)
  • 実再現できる部分:原論文の中心である「文化施設数 × 文化的活動の行動者率」の相関(4.1〜4.3)は、SSDSE-Dの行動者率(MB06芸術・文化/MD00趣味・娯楽/ME05ボランティア)とSSDSE-Eの施設数(公民館G1201・図書館G1401・博物館G1501・映画館G5101v2・劇場音楽堂G1604)から計算できる。図1・図2はこの実データからの再計算である。
  • 報告値の可視化(再計算ではない):幸福度(4.4)はブランド総合研究所の調査が出典でSSDSEに無い。よって図4と4.4の相関(−0.2154/−0.1714/+0.1568)は原論文の報告値を転記して可視化する。また、原論文が本文で報告した相関係数そのもの(図3)も報告値の転記である。
  • 新しい数値の捏造はしない:報告値と再計算値はラベルで分離する。GDP・県内総生産・高齢化率など SSDSE に無い列は一切使わない。原論文は行動者率2016年・施設数2016/2018年、本ページは行動者率・施設数とも2021年で再現するため、相関のは原論文と一致しない。一致を主張するのは値ではなく符号と大小のパターンである(図注に明記)。

分析の流れ:施設×活動 → 幸福度×活動

分析の流れ
データ整形
行動者率と
施設数を結合
施設×活動
5施設×3活動の
相関(実再現)
散布図
関係を目で
確かめる
幸福度×活動
豊かさとの
関係(報告値)
結論
環境整備は
有効か

① 施設数と活動の相関(実再現の対象)

過去1年間に各活動をした人の割合(行動者率)を都道府県ごとに求め、5種類の文化施設数との相関を取る。「どの施設が人々の文化的活動を支えているか」を確かめる。

② 散布図での確認(実再現の対象)

相関係数の数字だけでなく、散布図で点の並びを目で見る。正の相関・無相関の代表例を並べて、数字の意味を体感する。

③ 幸福度との相関(報告値)

3つの活動の行動者率と幸福度(点)の相関を見る。文化的活動が生活の豊かさに結びつくかを確かめる。幸福度はSSDSE外のため、この部分は報告値を用いる。

相関は「関係の強さ」であって因果ではない 本研究は相関だけを用いる。施設が多いから活動が盛んなのか、活動が盛んだから施設が増えたのかは相関からは分からない(因果)。著者自身も「その地域に文化的活動を行う人が多いから施設がつくられた可能性も否定できない」と正直に述べている。
1
施設数と文化的活動の相関(実再現)

原論文の出発点は「どんな施設が人々の文化的活動を支えているか」だった。ここはSSDSEで実再現できる中心部分である。行動者率(SSDSE-D)と施設数(SSDSE-E)を結合し、相関を計算する。

やってみようSSDSE-D(行動者率)と SSDSE-E(施設数)を読み込み、都道府県で結合する【実再現の準備】
  • ① このコードの目的:SSDSE-D を cp932・ラベル行 skiprows=[1] で読み込み、男女計(0_総数)の47都道府県だけを残して3つの活動の行動者率を取り出す。SSDSE-E は年度行・ラベル行の2行がメタ情報なので skiprows=[1,2] で読み、5種類の施設数を取り出す。両者を都道府県名で結合する。
  • ② 前後のつながり:この結合が以降すべての実再現の土台になる。行動者率も施設数もSSDSEに収録があるので再計算できる。原論文が使ったのは2016/2018年のデータだが、手元のSSDSEは2021年値である点を押さえておく(相関の値がずれる理由になる)。
📝 コード
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d = pd.read_csv(DATA_D, encoding='cp932', header=0, skiprows=[1])
d = d[d['SSDSE-D-2023'] == '0_総数']            # 男女計のみ
d = d[d['Prefecture'] != '全国'].copy()          # 全国行を除外 → 47都道府県
act = d[['Prefecture'] + [ACT_CODE[a] for a in ACT_ORDER]].copy()
act.columns = ['Prefecture'] + ACT_ORDER
for a in ACT_ORDER:
    act[a] = pd.to_numeric(act[a], errors='coerce')

e = pd.read_csv(DATA_E, encoding='cp932', header=0, skiprows=[1, 2])
e = e[e['Prefecture'] != '全国'].copy()
fac = e[['Prefecture'] + [FAC_CODE[f] for f in FAC_ORDER]].copy()
fac.columns = ['Prefecture'] + FAC_ORDER
for f in FAC_ORDER:
    fac[f] = pd.to_numeric(fac[f], errors='coerce')

m = act.merge(fac, on='Prefecture')
▼ 実行結果
=== [1] データ読み込みと結合【実再現の準備】===
結合できた都道府県数: 47(全国を除く47都道府県)
行動者率(%)は SSDSE-D-2023(2021年調査)、施設数は SSDSE-E-2026(2021年値)

[先頭5県の結合結果(行動者率と施設数)]
Prefecture  芸術・文化の学習  趣味・娯楽  ボランティア活動  公民館  図書館  博物館  映画館  劇場・音楽堂
       北海道      10.0   85.4       2.1  364  165   66   19      74
       青森県       6.8   78.6       2.5  242   35    5    7      21
       岩手県       7.6   82.9       3.1  174   47   21    8      27
       宮城県       9.6   87.0       2.7  434   35   17   11      42
       秋田県       8.0   82.1       2.5  315   49   11    4      22
  • ④ 実行結果の読み取り:エラーなく47都道府県が結合できれば準備完了。先頭5県を見ると、北海道は博物館66・劇場74と施設が多く芸術・文化の学習も10.0%と高め、青森県は施設が少なく行動者率も低め――という施設が多い県ほど活動も盛んという関係が数値の並びから既にうかがえる。
やってみよう5種類の施設数と3つの活動の行動者率の相関係数を計算する【実再現・原論文4.1〜4.3】
  • ① このコードの目的:3つの活動の行動者率と5種類の施設数の総当たりで相関係数(ピアソン)を計算し、3行×5列の表にする。原論文 4.1〜4.3 と同じ手順を、現行データ(2021年)で再計算する。
  • ② 前後のつながり:結合した表から、いよいよ「どの施設が活動を支えるか」を数値で確かめる中心部分。原論文と年次が違うので値そのものは一致しないが、公民館だけ弱い・他は正というパターンが再現されるかが見どころ。
📝 コード
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repro = pd.DataFrame(index=ACT_ORDER, columns=FAC_ORDER, dtype=float)
for a in ACT_ORDER:
    for f in FAC_ORDER:
        repro.loc[a, f] = m[a].corr(m[f])
▼ 実行結果
=== [2] 施設数と各活動の相関(現行データSSDSE-D 2021×SSDSE-E 2021)【実再現】===
(行=文化的活動の行動者率、列=施設数、値=相関係数)
             公民館     図書館     博物館     映画館  劇場・音楽堂
芸術・文化の学習 -0.0518  0.7100  0.7044  0.7372  0.6582
趣味・娯楽     0.0880  0.6456  0.6585  0.7113  0.7613
ボランティア活動  0.0762  0.0468  0.1305  0.0422 -0.0088

[パターンの確認]
・芸術・文化の学習: 公民館 -0.0518(ほぼ0)/他施設は +0.71〜+0.74 の正の相関
・趣味・娯楽   : 公民館 +0.0880(ほぼ0)/他施設は +0.65〜+0.76 の正の相関
・ボランティア活動: どの施設とも弱く(|r|<0.2)、原論文同様に他2活動と傾向が異なる
→ 原論文(2016/2018年)の「公民館は弱相関・他の文化施設は正の相関」という
  パターンが、年次の異なる現行データ(2021年)でも再現された。
  • ④ 実行結果の読み取り:芸術・文化の学習は公民館 −0.05(ほぼ0)に対し図書館0.71・博物館0.70・映画館0.74・劇場0.66と強い正の相関趣味・娯楽も公民館0.09(ほぼ0)に対し他施設は0.65〜0.76の正。ボランティア活動はどの施設とも弱い(|r|<0.2)。原論文(2016/2018年)の「公民館は弱相関・他の文化施設は正の相関」というパターンが、年次の異なる2021年データでも再現できた。値は原論文(博物館0.6490等)より高めだが符号と大小関係は一致している。
なぜ公民館だけ違うのか(原論文の考察) 図書館・博物館・映画館・劇場は「芸術・文化の学習」「趣味・娯楽」と正の相関を示すのに、公民館だけほぼ無相関。原論文は「公民館で行われる活動が多くの人の需要と合っていない」「イベントを知る機会が少なくなじみが薄い」からではないかと考察している。同じ『文化施設』でも役割が違うことが数値に表れている。
2
図1:施設×活動の相関(実再現)

相関の表を棒グラフにした。5施設×3活動の相関係数を並べ、0の線との位置関係を見る。これはSSDSEからの実再現である。

文化施設数と文化的活動の行動者率の相関(実再現)
図1:文化施設数と文化的活動の行動者率の相関(都道府県別)。実再現(原論文 4.1〜4.3 に対応)。芸術・文化の学習(赤)と趣味・娯楽(青)は公民館だけ0付近で他施設は正。ボランティア活動(緑)はどの施設とも弱い。原論文は2016/2018年データ、本図はSSDSE-D/E 2021年で再計算しており、値は原論文と一致しない(符号・大小のパターンを確認する図)。
📊 この図の読み方
0の線
相関なしの水準。棒がこれより上なら正の相関(施設が多いほど活動も盛ん)、下なら負。
公民館だけ低い
芸術・文化の学習・趣味・娯楽で、公民館の棒だけ0付近。他の4施設は0.6〜0.75の高さ。公民館は活動と結びついていない
ボランティアは横ばい
緑の棒はどの施設でも0付近。ボランティア活動は施設数では説明しにくい(原論文でも他2活動と傾向が異なる)。
3
図2:代表的な散布図(実再現)

相関係数の数字を散布図で確かめる。正の相関の例(博物館×芸術文化学習、劇場×趣味娯楽)と、ほぼ無相関の例(公民館×芸術文化学習)を並べた。これはSSDSEからの実再現である。

文化施設数と行動者率の散布図(実再現)
図2:文化施設数と行動者率の散布図(都道府県別、2021年)。実再現(原論文 図1〜図15 の考え方に対応)。左上・右上は右上がり(正の相関)、左下の公民館×芸術文化学習は雲状で傾きがほぼ無い。原論文は2016/2018年データのため、点の位置・相関係数は原論文の図と一致しない。
📊 この図の読み方
右上がりの雲
博物館×芸術文化学習、劇場×趣味娯楽は、横軸(行動者率)が大きいほど縦軸(施設数)も大きい。回帰直線が右上がり。
傾きのない雲
公民館×芸術文化学習は点が横に散らばるだけで、回帰直線がほぼ水平。無相関を目で確認できる。
外れ値に注意
東京・大阪など施設数が突出する県が右上に外れやすい。相関係数はこうした少数の点に引っ張られることがある。
4
原論文の報告した相関係数(報告値)

実再現ではパターンの一致を確かめた。ここでは原論文が本文で報告した相関係数そのものを、符号・桁そのままに転記する(原論文は行動者率2016年・施設数2016/2018年で計算)。実再現値ではなく報告値である。

やってみよう原論文 4.1〜4.3 が報告した相関係数を転記する
  • ① このコードの目的:芸術・文化の学習/趣味・娯楽/ボランティア活動の行動者率と、5種類の施設数の相関係数(原論文が本文に小数第9位まで記した値)を、符号・桁そのままに書き出す。再計算ではなく報告値の転記。
  • ② 前後のつながり:実再現で「公民館だけ弱い・他は正」というパターンを確認した後、原論文が実際に報告した数値を突き合わせる部分。年次が違うので実再現値とは一致しないが、パターンは同じであることを確かめる。
▼ 実行結果(原論文の報告値)
=== [3] 原論文の報告した相関係数の転記【報告値】===
(原論文 4.1〜4.3 が本文で報告した相関係数。SSDSE-D 2016 / SSDSE-E-2022v2)
               公民館       図書館       博物館       映画館    劇場・音楽堂
芸術・文化の学習  0.019827  0.585277  0.648990  0.627512  0.552941
趣味・娯楽     0.028130  0.531394  0.594373  0.604691  0.647449
ボランティア活動  0.295286 -0.164863  0.036565 -0.264562 -0.252889

[原論文の読み取り(報告値)]
・芸術・文化の学習: 公民館0.0198(ほぼ無相関)/博物館0.6490・映画館0.6275・
  図書館0.5853・劇場音楽堂0.5529 と正の相関。
・趣味・娯楽: 公民館0.0281(無相関)/劇場音楽堂0.6474・映画館0.6047・
  博物館0.5944・図書館0.5314 と正の相関。
・ボランティア活動: 公民館0.2953 が最も高い正の相関。博物館0.0366はごく弱く、
  図書館-0.1649・映画館-0.2646・劇場音楽堂-0.2529 は負の相関。
  • ④ 実行結果の読み取り:芸術・文化の学習:公民館0.0198(ほぼ無相関)に対し、博物館0.6490・映画館0.6275・図書館0.5853・劇場音楽堂0.5529と正の相関。② 趣味・娯楽:公民館0.0281(無相関)に対し、劇場音楽堂0.6474・映画館0.6047・博物館0.5944・図書館0.5314と正の相関。③ ボランティア活動:公民館0.2953が最も高い正の相関で、博物館0.0366はごく弱く、図書館−0.1649・映画館−0.2646・劇場音楽堂−0.2529は負の相関。ボランティアだけ他2活動と符号の並びが逆になる点が特徴。すべて原論文の報告値である。
5
図3:報告値の相関係数(報告値の可視化)

原論文が報告した相関係数を棒グラフにした。この図は原論文の報告値をそのまま可視化したものである(再計算ではない)。図1の実再現と見比べると、値は違うがパターンが同じことがわかる。

原論文が報告した文化施設数×文化的活動の相関係数(報告値の可視化)
図3:原論文が報告した「文化施設数×文化的活動」の相関係数。報告値の可視化(再計算ではない)(原論文 4.1〜4.3)。芸術・文化の学習(赤)・趣味・娯楽(青)は公民館だけ0付近で他施設は0.5〜0.65の正。ボランティア活動(緑)は公民館のみ正で図書館・映画館・劇場は負。SSDSE-D 2016 / SSDSE-E-2022v2 に基づく報告値。
📊 この図の読み方
図1(実再現)との対応
棒の高さは違う(実再現2021年の方が高め)が、公民館だけ低い・他は正という並びは同じ。年次が違っても構造が保たれている。
ボランティアの負の相関
緑の棒は公民館だけ正(0.30)で、図書館・映画館・劇場は0より下。原論文は「映画館や劇場は都市部に多く、ボランティアの時間を取りにくいのでは」と考察している。
位置づけ
報告値の可視化。原論文の数値をそのまま棒にしたもので、新たな計算はしていない。
6
幸福度と文化的活動の相関(報告値)

ここからは幸福度との関係。幸福度はブランド総合研究所の調査が出典でSSDSEに無いため、原論文の報告値をそのまま転記する。文化的活動が生活の豊かさに結びつくかを見る。

やってみよう原論文 4.4 が報告した「幸福度 × 各活動」の相関係数を転記する
  • ① このコードの目的:3つの活動の行動者率と幸福度(点)の相関係数を、符号・桁そのままに書き出す。再計算ではなく報告値の転記(幸福度はSSDSE非収録のため再計算できない)。
  • ② 前後のつながり:施設と活動の関係を確かめた後、では活動は本当に人々を幸福にするのか、を検証する部分。ここで文化的活動と幸福度の関係が単純ではないことが見えてくる。
▼ 実行結果(原論文の報告値)
=== [4] 幸福度と各活動の相関【報告値・幸福度はSSDSE外】===
(原論文 4.4 の報告値。幸福度はブランド総合研究所調査でSSDSE非収録)
  幸福度 × 芸術・文化の学習: -0.21537
  幸福度 × 趣味・娯楽: -0.17137
  幸福度 × ボランティア活動: +0.15684

[原論文の読み取り(報告値)]
・芸術・文化の学習(-0.2154)と趣味・娯楽(-0.1714)は幸福度と負の相関。
・ボランティア活動(+0.1568)のみ幸福度と正の相関。
→ 文化的活動が盛んなほど幸福度が高いとは一概に言えず、活動の種類で正負が
  分かれる。因果の向き(活動→幸福か、幸福→活動か)は相関からは決められない。
  • ④ 実行結果の読み取り:芸術・文化の学習(−0.2154)と趣味・娯楽(−0.1714)は幸福度と負の相関、ボランティア活動(+0.1568)だけ正の相関。原論文は「これらの活動が時間を圧迫する負担になっている」「あるいは、生活に豊かさを感じられないからこそ活動で充実させようとしている」といった解釈を挙げつつ、文化的活動が盛んなほど幸福とは一概に言えないとする。因果の向き(活動→幸福か、幸福→活動か)は相関からは決められない、と正直に述べている。すべて原論文の報告値である。

各分析の結果(原論文の報告値と本ページの実再現)

分析データ結果(報告値)本ページ
博物館数×芸術文化学習SSDSE-E×SSDSE-D相関0.6490実再現(約0.70・同符号)
公民館数×芸術文化学習SSDSE-E×SSDSE-D相関0.0198(無相関)実再現(約−0.05・同傾向)
劇場音楽堂数×趣味娯楽SSDSE-E×SSDSE-D相関0.6474実再現(約0.76・同符号)
公民館数×ボランティアSSDSE-E×SSDSE-D相関0.2953(施設中最高)実再現(約0.08・弱いが最高付近)
幸福度×芸術文化学習ブランド総研相関−0.2154報告値の可視化
幸福度×ボランティアブランド総研相関+0.1568報告値の可視化
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図4:幸福度×活動の相関(報告値の可視化)

幸福度との相関を可視化する。この図は原論文の報告値をそのまま可視化したものである(幸福度はブランド総合研究所の調査が出典で、SSDSEに無いため再計算できない)。

文化的活動の行動者率と幸福度の相関(報告値の可視化)
図4:文化的活動の行動者率と幸福度の相関(都道府県別)。報告値の可視化(再計算ではない)(原論文 4.4)。芸術・文化の学習(−0.2154)と趣味・娯楽(−0.1714)は負、ボランティア活動(+0.1568)は正。幸福度はブランド総合研究所「第4回 地域の持続性調査2022」でSSDSEには無い。
📊 この図の読み方
0の線
幸福度と活動に関係なしの水準。棒が下なら「活動が盛んな県ほど幸福度が低い」傾向。
学習・趣味は負
芸術・文化の学習と趣味・娯楽は棒が0より下。活動が盛んな県ほど幸福度がやや低い、という直感に反する結果。
ボランティアは正
ボランティア活動だけ棒が0より上。ただし+0.16と弱く、これも因果を示すものではない。

結果の解釈と考察

実再現と報告値を合わせると、著者の主張は次のように整理できる。図書館・博物館・映画館・劇場といった文化施設が多い地域ほど、芸術・文化の学習や趣味・娯楽が盛んである(4.1・4.2、実再現でも確認)。つまり環境(施設)を整えることは、人々が文化的活動を行いやすくすることに一定貢献している。ただし公民館だけは活動とほぼ無相関で、施設なら何でも良いわけではない。

公民館だけ違う理由(原論文 5章)

公民館は芸術・文化の学習・趣味・娯楽とはほぼ無相関だが、ボランティア活動とは施設の中で最も高い正の相関を示した。原論文は、公民館は「なじみが薄く需要と合っていない」一方で、公民館の利用者が多い地域ではボランティアに熱心な人が多いのではないか、と考察する。施設の性格によって結びつく活動が違う、というのが要点である。

環境を整えれば豊かになるのか(原論文 5章)

ところが、文化的活動の盛んさと幸福度の関係は単純ではなかった。芸術・文化の学習・趣味・娯楽は幸福度と負の相関で、ボランティアだけ正。だから著者は、施設を整備して活動を促すことはできても、それがそのまま生活の豊かさ(幸福度)につながるとは言い切れないと結論する。

この考察の限界 相関は因果を示さない。「施設が多いから活動が盛ん」なのか「活動が盛んだから施設が増えた」のかは決められない。幸福度との負の相関も、「活動が負担になっている」のか「幸福でないから活動で埋めている」のか、方向は不明。著者自身も因果は分からないと明記している。相関の符号と前提に注意が必要。

まとめと今後の課題

本研究は、文化を通して生活を豊かにできるかという問いに、相関分析で挑んだ。文化施設(図書館・博物館・映画館・劇場)が多い地域ほど芸術・文化の学習や趣味・娯楽が盛んで(実再現で確認)、施設整備は文化的活動を促す点で有効。ただし公民館は例外的に無相関。一方で活動の盛んさと幸福度の関係は活動により正負が分かれ(報告値)、環境を整えるだけでは生活の豊かさに直結しないと結論づけた。高校生が身近な「文化」という主題を、施設・活動・幸福の3者の相関に分解して丁寧に読み解いた点が見どころである。

この研究の限界 ①施設×活動は実再現できたが、幸福度はSSDSE外の報告値で、独立の裏づけは今後の課題。②相関中心のため因果の向きは不明(施設と活動、活動と幸福)。③行動者率・施設数・幸福度の年次がそろっておらず、原論文自身も年次の異なるデータを組み合わせている。④幸福度の指標(ブランド総研の主観調査)の妥当性や、都市部・地方の違いなど交絡要因は未検証。
この研究から学べること 「文化施設」「文化的活動」とひとくくりにせず種類ごとに分けて相関を見ると、公民館だけ違う・幸福度とは正負が分かれる、といった平均に隠れた構造が見える。そして相関の符号を過大解釈せず、実再現できる部分と報告値を切り分ける誠実さ。審査会も高校生による着眼点と丁寧な分析を評価し、審査員奨励賞に選んだ。

データ・コードのダウンロード

このページの実再現の図(図1・図2)は、以下から再現できます。

🐍 再現コード(.py) 📊 SSDSE-D-2023.csv 📊 SSDSE-E-2026.csv

※ 図1(施設×活動の相関)・図2(散布図)はSSDSE-Dの行動者率(MB06芸術・文化/MD00趣味・娯楽/ME05ボランティア)とSSDSE-Eの施設数(G1201公民館/G1401図書館/G1501博物館/G5101v2映画館/G1604劇場音楽堂)からの実再現です。ただし原論文は2016/2018年、本ページは2021年のデータのため相関の値は一致せず、符号・大小のパターンが一致します。図3(報告値の相関係数)・図4(幸福度×活動)は、原論文の報告値を可視化したものです(幸福度はブランド総合研究所の調査でSSDSE外)。

⚠️ よくある誤解と注意点

この研究を読むとき・まねするときに陥りやすい誤解を整理する。

誤解1:「博物館を増やせば人々は芸術・文化を学ぶようになる」
博物館数と芸術・文化の学習の相関は正(報告0.6490)ですが、これは相関にすぎません。「学ぶ人が多い地域だから博物館がつくられた」可能性も否定できず、施設を増やせば活動が増えると因果で読むのは早計です。著者もこの点を明記しています。
誤解2:「公民館は文化に役立っていない」
公民館は芸術・文化の学習・趣味・娯楽とはほぼ無相関ですが、ボランティア活動とは施設の中で最も高い正の相関を示します。役立っていないのではなく、結びつく活動の種類が違うだけ。相関の相手を変えると評価が変わります。
誤解3:「文化的活動が幸福度と負の相関だから、活動しない方が幸せ」
芸術・文化の学習・趣味・娯楽は幸福度と負の相関ですが、これも因果ではありません。「幸福でないからこそ活動で充実させようとしている」という逆向きの解釈も成り立ちます(著者の考察)。符号だけで「活動は無意味」と結論してはいけません。
誤解4:「このページの図はすべて原論文と同じ数値」
図1・図2はSSDSEからの実再現ですが、原論文(2016/2018年)と年次が違うため値は一致せず、符号・大小のパターンが一致します。図3(報告値の相関係数)と図4(幸福度)は報告値の可視化(再計算ではない)。図注に区別を明記しています。

📖 用語集(この記事に出てくる統計用語)

クリックすると各用語の詳しい解説ページに移動できます。

相関(相関係数)
2つの量が一緒に動く強さを−1〜+1で表す。本研究は施設数×行動者率(0.5〜0.65)、幸福度×行動者率(±0.2前後)などの相関を軸に分析した。
散布図
2変数を点で描き、関係を目で確かめる図。図2で施設数と行動者率の右上がりの関係(正の相関)と、公民館の雲状(無相関)を示した。
因果関係
一方が原因で他方が結果という関係。相関があっても因果は言えない。施設と活動、活動と幸福の因果の向きは本研究でも不明とされる。
SSDSE(教育用標準データセット)
本ページの実再現はSSDSE-D(行動者率)とSSDSE-E(施設数)を用いる。行動者率は「過去1年間にその活動をした人の割合(%)」。幸福度はSSDSEに無い。

📐 使っている手法をわかりやすく解説

この研究で使われている手法を、手を動かす順に説明する。

全体像
複数の出典(行動者率・施設数・幸福度)を都道府県で結合し → 相関で施設と活動、活動と幸福の結びつきを測り → 散布図で目で確かめる。種類ごとに分けて相関を取り、符号を丁寧に読むのが見どころ。
🔗 相関分析
何をする
2つの量が一緒に動く強さを相関係数(−1〜+1)で測る。施設数×行動者率、幸福度×行動者率などを都道府県で比較する。
読み方
絶対値が1に近いほど強い関係。本研究では0.5〜0.65が「中〜強」、0.2前後が「弱」、0付近が「無相関」の目安。符号(正か負か)が意味を大きく変える。
注意
相関は因果ではない。外れ値(施設が突出する東京など)が相関を動かすことがあるので、必ず散布図で形を確かめる。
📉 散布図で確かめる
何をする
横軸・縦軸に2変数を取り、都道府県を点で打つ。回帰直線の傾きで正・負・無相関を目で判断する。
なぜ有効
相関係数の数字は「線形の関係」しか測れない。散布図なら、外れ値や曲がった関係、点のかたまり方まで見える。
注意
点が少数(47都道府県)なので、1〜2県の外れ値で相関係数が大きく変わりうる。数字と図の両方で判断する。
🧩 複数出典データの結合
何をする
行動者率(SSDSE-D)・施設数(SSDSE-E)・幸福度(外部)を、共通のキー(都道府県名)でつなぐ。
なぜ有効
別々の調査の指標どうしの関係を調べられる。文化施設と活動、活動と幸福のように、1つのデータには入っていない関係を見られる。
注意
出典ごとに調査年次が違うと、厳密には同じ時点の比較にならない。本研究も年次がそろっておらず、再現時はさらに年次がずれる(図注に明記)。

🚀 発展の可能性(結果 X → 新仮説 Y → 課題 Z)

この研究の「文化施設は活動と結びつくが、活動は幸福度と単純には結びつかない」という結論は、次の研究の出発点になる。

発展1:因果の向きに踏み込む
結果X
博物館数と芸術・文化の学習に正の相関(実再現でも約0.70)。だが施設が活動を生むのか、活動が施設を生むのか不明。
新仮説Y
新しく施設が開館した都道府県では、その後に行動者率が上がったのではないか。
課題Z
施設数と行動者率の複数年データ(SSDSEで入手可能)を使い、開館の前後で行動者率の変化を比べて時間差から因果に近づく。
発展2:幸福度の負の相関を掘り下げる
結果X
芸術・文化の学習・趣味・娯楽は幸福度と負の相関(報告値)。直感に反する。
新仮説Y
都市部ほど活動は盛んだが幸福度は低い、という第3の要因(都市度・所得・通勤時間)が両方に効いているのでは。
課題Z
都市度や所得などを加えた重回帰で交絡を統制し、活動と幸福度の関係が残るかを確かめる。

🎯 自分でやってみよう(5つのチャレンジ)

再現コードを少し変えるだけで試せる課題を、易しい順に用意した。

★☆☆☆☆ 難易度1
別の活動で相関を見る
ACT_CODEMB06(芸術・文化)を MC00(スポーツの総数)などに替えて、施設数との相関がどう変わるか調べよう。活動の種類で相関が変わることを体感できる。
★★☆☆☆ 難易度2
別の施設を加える
SSDSE-E には社会体育施設(G3102)などもある。FAC_CODE に加えて、体育施設とスポーツ活動の相関を確かめてみよう。
★★★☆☆ 難易度3
男女別(1_男/2_女)で相関を比べる
SSDSE-D の 0_総数1_男2_女 に替えて、施設×活動の相関が男女で違うか調べよう。行動者率の男女差が相関に効くか確かめられる。
★★★★☆ 難易度4
東京・大阪を除いて相関を見る
施設数が突出する東京・大阪を m = m[~m['Prefecture'].isin(['東京都','大阪府'])] で除き、相関がどれだけ変わるか比べよう。外れ値が相関を動かすことを体感できる。
★★★★★ 難易度5
施設数を人口当たりにして相関を取り直す
施設数をそのまま使うと人口の多い県ほど大きくなる。SSDSE-E の総人口(A1101)で割って「10万人当たり施設数」にし、行動者率との相関が変わるか確かめよう。規模の影響を除く練習になる。

💼 この手法は実社会でこう使われている

「複数の指標を地域で結合し、種類ごとに相関を見て符号を読む」発想は、行政や企業で広く使われている。

🏛️
自治体の文化施策
図書館・博物館などの利用と住民の活動・満足度の関係を地域で分析し、どの施設にどれだけ投資するかの判断材料にする。
😊
ウェルビーイング指標
主観的幸福度と生活行動の相関を見て、どんな活動・環境が満足度と結びつくかを探る。近年の自治体・企業の関心が高い分野。
🗺️
エリアマーケティング
地域ごとの施設密度と消費・来店行動の相関から、出店やサービス設計の判断に使う。外れ値(大都市)の扱いも実務の勘所。

🤔 よくある質問(読者からの想定Q&A)

この研究を読んで浮かびやすい疑問に答える。

Q. なぜ公民館だけ活動と相関が弱いの?
A. 原論文は「公民館で行われる活動が多くの人の需要と合っていない」「イベントを知る機会が少なくなじみが薄い」からではないか、と考察しています。一方でボランティア活動とは施設の中で最も高い正の相関を示すので、公民館は役立っていないのではなく、結びつく活動の種類が違うと読めます。
Q. このページの図は原論文と同じ数値ですか?
A. 図1・図2はSSDSE-D/SSDSE-Eからの実再現ですが、原論文は2016/2018年、本ページは2021年のデータのため相関の値は一致しません。一致するのは「公民館は弱相関・他施設は正」という符号・大小のパターンです。図3(報告値の相関係数)と図4(幸福度)は、原論文の報告値を可視化したものです(幸福度はSSDSE外)。
Q. 文化的活動が幸福度と負の相関なのは、活動が幸福を下げるということ?
A. いいえ、相関は因果を示しません。「活動が時間を圧迫して負担になっている」という解釈も、「幸福でない人ほど活動で充実させようとしている」という逆向きの解釈も成り立ちます。著者も因果は分からないと明記しています。
Q. なぜ幸福度は再計算しないのですか?
A. 幸福度はブランド総合研究所「第4回 地域の持続性調査2022」の値で、教育用標準データセット(SSDSE)には収録がないためです。手元のデータで再計算できないので、原論文の報告値をそのまま転記して可視化しています(新しい数値の捏造はしていません)。

✅ 理解度チェック(4問)

この論文を理解できたか、クリックで確認しましょう。間違えても解説が出ます。

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このページの分析は、この画面の中でそのまま実行できます。 Python をインストールする必要も、CSV をダウンロードする必要もありません。 下のセルの 「▶ ブラウザで実行」 を上から順に押すか、 「▶ 最初から全部実行」 で一気に流してください。 表示されるのは、本文の図表とまったく同じ計算の結果です (動かしているのは再現スクリプト code/2022_H5_1_shorei.py そのもの)。

コードは書き換えられます。「✏️ 書き換える」で数字や変数を変えて ▶ を押すと、 結果がどう変わるかをその場で確かめられます(元に戻すボタンつき)。 ページを開いた時点で裏で実行環境の準備が始まっているので、待ち時間はほとんどありません。 初回だけ実行環境の取得にインターネット接続が必要です。