Lesson 12

X12: 非線引き × 都市機能誘導 × 準都市計画 — コンパクトシティ政策の「外縁」定量化

X系横断研究GIS都市計画非線引きコンパクトシティ準都市計画区域都市機能誘導
所要 60分 / 想定レベル: リテラシ基礎+α / データ: L26 都市計画区域外(18件) × L27 非線引き(28件) × L28 都市機能誘導(9件) × L29 準都市計画(6件) 計61件

データ取得手順

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IDデータセット名
#788都市計画区域情報_区域データ_広島市_都市計画区域外
#791都市計画区域情報_区域データ_広島市_準都市計画区域
#792都市計画区域情報_区域データ_広島市_準都市計画区域用途地域
#793都市計画区域情報_区域データ_広島市_準都市計画区域用途白地
#796都市計画区域情報_区域データ_広島市_都市機能誘導区域
#799都市計画区域情報_区域データ_呉市_都市計画区域外
#802都市計画区域情報_区域データ_呉市_非線引き用途地域
#803都市計画区域情報_区域データ_呉市_非線引き用途白地
#806都市計画区域情報_区域データ_呉市_都市機能誘導区域
#809都市計画区域情報_区域データ_竹原市_非線引き用途地域
#810都市計画区域情報_区域データ_竹原市_非線引き用途白地
#813都市計画区域情報_区域データ_竹原市_都市機能誘導区域
#816都市計画区域情報_区域データ_三原市_都市計画区域外
#819都市計画区域情報_区域データ_三原市_非線引き用途地域
#820都市計画区域情報_区域データ_三原市_非線引き用途白地
#823都市計画区域情報_区域データ_三原市_都市機能誘導区域
#826都市計画区域情報_区域データ_尾道市_都市計画区域外
#829都市計画区域情報_区域データ_尾道市_非線引き用途地域
#830都市計画区域情報_区域データ_尾道市_非線引き用途白地
#834都市計画区域情報_区域データ_福山市_都市計画区域外
#839都市計画区域情報_区域データ_福山市_都市機能誘導区域
#842都市計画区域情報_区域データ_府中市_都市計画区域外
#845都市計画区域情報_区域データ_府中市_非線引き用途地域
#846都市計画区域情報_区域データ_府中市_非線引き用途白地
#849都市計画区域情報_区域データ_府中市_都市機能誘導区域
#852都市計画区域情報_区域データ_三次市_都市計画区域外
#853都市計画区域情報_区域データ_三次市_非線引き用途地域
#854都市計画区域情報_区域データ_三次市_非線引き用途白地
#858都市計画区域情報_区域データ_庄原市_都市計画区域外
#859都市計画区域情報_区域データ_庄原市_非線引き用途地域

実行コマンド:

cd "2026 DoBoX 教材"
python -X utf8 lessons/X12_urban_fringe.py

DoBoX のオープンデータは申請不要・商用/非商用とも利用可。 data/extras/.gitignore 対象(約 57 GB のキャッシュ)。 スクリプト実行で自動再生成されます。

スクリプト(全体ソースコード)

⬇ X12_urban_fringe.py

cd "2026 DoBoX 教材"
python -X utf8 lessons/X12_urban_fringe.py

研究の問い (RQ) と仮説

L26/L27/L28/L29 の横断研究

コンパクトシティ政策(LIP:立地適正化計画)は居住誘導・都市機能誘導によって中心市街地への集積を促す。 しかし広島県には線引き制度の対象外となる広大な「外縁空間」が存在する。 本記事では非線引き区域(L27)・都市計画区域外(L26)・準都市計画区域(L29)を定量化し, 都市機能誘導区域(L28)との面積比「コンパクト比」を市町別に算出する。

主 RQ

コンパクトシティ政策が誘導する「中心面積」に対して,政策対象外の「外縁空間」の面積比は市町ごとに何倍か? 非線引き区域・都市計画区域外の合計は市街化区域面積を上回るか?

仮説 (H1〜H4)

使用データセット (61 件):

#788 #791 #792 #793 #796 #799 #802 #803 #806 #809 #810 #813 #816 #819 #820 #823 #826 #829 #830 #834 #839 #842 #845 #846 #849 #852 #853 #854 #858 #859 #860 #864 #870 #873 #874 #877 #880 #883 #884 #887 #890 #891 #892 #896 #897 #898 #907 #918 #924 #927 #928 #929 #930 #931 #934 #937 #938 #939 #943 #944 #945

分析1: 外縁空間の面積構成

広島県 都市計画ゾーン面積比較
広島県 都市計画ゾーン面積比較
市町別 外縁空間(区域外+非線引き)とコンパクト比
市町別 外縁空間(区域外+非線引き)とコンパクト比

広島県全体で非線引き区域合計1630km²,都市計画区域外5432km²の外縁空間が存在する。 これはLIP策定市の都市機能誘導区域合計(220.2km²)に対して圧倒的に大きく, コンパクトシティ政策が「点」として機能していることを示す。

分析2: 市町別 外縁率とランキング

市町別外縁率(外縁/行政面積)
市町別外縁率(外縁/行政面積)
都市計画区域外面積ランキング
都市計画区域外面積ランキング

外縁率(外縁面積/行政面積)が高い市町は庄原市・三次市など中山間の大規模市町。 都市計画区域外が最も広い庄原市では,行政面積の大部分が法的規制外となっている。

分析3: コンパクト比の分布

LIP策定市のコンパクト比
LIP策定市のコンパクト比
外縁率 vs コンパクト比の散布図
外縁率 vs コンパクト比の散布図

コンパクト比(都市機能誘導区域 / 外縁空間)の中央値は0.0195で, 都市機能誘導区域が外縁の2.0%程度しか存在しないことが定量化された(H3支持)。 散布図では外縁率が高い市町ほどコンパクト比が低い傾向(負の相関)が視覚的に確認できる。

分析4: 非線引き用途の分布と準都市計画区域

非線引き用途地域の用途種別面積
非線引き用途地域の用途種別面積
準都市計画区域 全国比較
準都市計画区域 全国比較

非線引き用途地域の最大用途種別は第1種低層住専(H4支持)。 準都市計画区域は広島市(佐伯区)・広島県に適用されているが, 面積は9.17km²(県全体の0.1171%)と極めて限定的(H2不支持)。 全国でも47都道府県中の適用例が少ない制度であり,広島県の1件はその数少ない事例である。

まとめ